エンダーリリーズ

数あるメトロイドヴァニア系の中でも
屈指の細やかな配慮とこだわりから生まれた
かくあるべしの集大成。

エンダーリリーズ


前々回あたりのセールで買っといた
エンダーリリーズをプレイ開始。
年末までとっとこうかと思ってたのだが我慢できなくなった。
今、最初のボス倒して分岐をウロウロしてるとこ。

いわゆる若干ソウル風の典型的メトロイドヴァニア。
雰囲気的には先にやったミノリアによく似ている。
操作感は申し分ないがミノリアに比べるとほんの少し重い。
ボタンコンフィグは出来ないっぽいが今のところ特に不満はない。

右アナログで足元や少し先を覗ける。
二段ジャンプが早々に手に入る。
段差のよじ登り判定が広い。
アイテム取り損ねや分岐がマップ画面で一目でわかる。
自キャラのローリング回避(ガードは無いっぽいが)は高性能かつ空中可で
そして敵は攻撃ターン後にちゃんとした隙を見せる。

まだ序盤も序盤だが
UIからレベルデザインに至るまで
この手のゲームにありがちな履き違えたストレスを極力減らし
プレイヤーが楽しめるようにとにかく丁寧に作られてる印象。

なんか評判いいとだけ聞いてはいたが
なるほど頷ける出来。
先の展開が楽しみだ。

純粋なソウル風との決定的な違いはデスペナルティが全く無い事。
死亡時のやり直しや途中帰還等にリスクが一切ない。
これをぬるいと感じる人も多かろうが
とは言え、主人公本体はか弱すぎる少女であるため
プレイに緊張感が無くなるわけでもない。キャラデザの妙と言える。



エンダーリリーズ
そろそろ終盤だと思うんだけどこんなにボリュームあるとは思わんかった。
なんかミノリアの三倍くらいあるわ。
追加基本アクションも二段ジャンプ位かなと思ってたら
フックと壁つかまりはさすがに予想外。
特に壁つかまりはこの手のゲームではあまり見ないアクションなので操作してて楽しい。
後、普通にボタンコンフィグ可能でした。

相変わらず難易度が絶妙で非常に面白い。
回避の信頼度が高いのでボス戦にも理不尽はなく
スキル構成で楽しく悩みつつ三回ほど挑めば大体突破できる。
スキル強化アイテムがいつもカツカツなので
そこらへんの取捨選択もまた楽しい。

どうでもいいけど黒衣の騎士さんだけアイテム入手困難で全然強化できず
このゲームのもう一人の主人公ポジにも関わらず
この頃まったく使わなくなっちゃったんですけど
それでいいのかアンタは。

大丈夫、最大強化後も全く使わない。




エンダーリリーズ
一周目クリア&トロフィーコンプ。

屍山のガイコツ山の中の隠しスイッチ(あんなんわかるか!)以外は
全て自力でアイテム収集。
楽しみながら隅々までじっくり探索してクリアまで約26時間ほど。
まさか一周でトロコン可能とは思わんかった。

雰囲気・BGM・探索の醍醐味、
快適な操作感と絶妙な敵のレベルデザイン等
全てが細やかに高水準でまとまっており
メトロイドヴァニア系における金字塔と評しても過言ではない。

個人的にあえて欠点をあげれば
「最終盤が難易度・雰囲気共々重く、面倒くさい」点だろうか。
瘴気により体力が徐々に減少する中での複雑な迷宮の探索というジリジリしたシチュ
必要なアイテムを入手してなお対策不可能なダメージゾーンの存在を、
断言するが面白いと感じるプレイヤーは、いない。
皆、毒沼はもうエルデンリング等でお腹いっぱいなのだ。
ここはマスク入手後はスリップダメージ完全無効化にするべき。
もしくは百歩譲ってマスクの装備使用スロットは0にすべきだ。

あと細かい部分では
レストポイントでしかスキル構成を変えられないのも不便。
このゲームのスキルは残弾制ゆえ
道中での撃ち切り付け替えによる調整の困難さを危惧しての事とは思うが
それなら禁域の戦士なりそこないの罪人のような
通常追加アクションに匹敵する移動力を持つ、探索上必須となるスキルは採用すべきではない。
全6枠中2枠が確定で埋まると戦闘アクションの楽しみが激減する。
現状ならセット3を任意追加可能にして
ついでにセット内容の記憶枠もいくつか用意して欲しい。


…とまあ個人的な不満点はあるにはあるが、これでも驚くほどアラの無い作品。
ソウル風メトロイドヴァニア系としては断トツの完成度と言える。
これ系が好きなら迷わずプレイだ。


面白いのでトロコンした後も全スキルオールMAXを目標に
二周目にトライ中。
ザコ敵の速さと攻撃力がめちゃ上昇しててイモムシ相手に即パリーン。
わはは、なるほどなるほどー。
シーグリットさんが凄い勢いで連続ステップしてきて間合い詰めたり
カラスのファイヤーが2weyになってるのを見たあたりで
すこし真顔になる。
…なるほどねー。






エンダーリリーズ
二周目真エンドクリア。

このゲーム、面白いことに
石板以外全て受け継がれて二周目が始まる。
様々な追加基本アクションも全て最初から使えるので
二周目は攻略の幅が非常に広がる。楽しい。

そういうわけで周回後の収集要素は穢れの残滓と石板のみ。
自分のレベルもすぐにMAXになるため強化が頭打ちになり
ここから先はさらに強くなったボスたちとの
装備&スキル構成の工夫と、そしてこれまで培ったプレイヤースキルを総動員した
ガチンコ再戦が醍醐味となる。

ちなみに、周回特典としてスタート地点で
ある程度の設定がいじれるようになるのだが
ほとんどすべて縛りプレイ用の項目で
クリアの御褒美としてプレイヤーに有利に働くのは
敵との接触ダメージの設定だけ。
ここは遠慮なく0にして接触だけはノーダメージにしておこう。



と言うわけでコツメモ。
ちなみに、このゲームは攻略(スキル構成)の幅が非常に広いので
これはあくまで個人的な意見として参考までに。


ゲルロッドとイヌとカラスを信じろ。

二周目はボスの動きが早くなって隙潰し回避行動も多用されるので
通常攻撃が連撃タイプは効率が悪い。
敵の隙にゲルロッドで高火力の一発を入れて回避が基本的な流れとなる。
ゲル爺の二撃目はリーチが無く隙も大きいので敵ダウン時以外は封印推奨。
自動攻撃するイヌとカラスは立ち回りに集中できるのが利点。

ゲル爺一段目の吹っ飛ばしが非常に有用なため基本道中もすべてこれでOK
特にイヌは苦手とする自身の足元直下への攻撃も可能なので使いやすい。
この三つは最優先で最大強化してしまって構わない。

ちなみにカラスは中盤以降火力不足となり
ガードする敵に対しては完全に無力になるため使用頻度は落ちてゆく。
対するイヌはガード持ち特効と言って良い挙動を持つ為、
地に足付けた敵に対しては万全。非常に頼れる。
(巫女の友達だった少女と犬という設定が非常にエモいのも良い)
こいつのせいでガード貫通特性を持つガス二種は火力不足(&視界不良)で出番がない。

爺・イヌ・カラスは鉄板だが
このセットは水中では使えないため
裏パレットにシルヴァ・シーグリット・イレイェンを仕込む。
シルヴァはリーチが短いのが玉に瑕だがタメ攻撃が多段ヒットかつガード貫通を持ち、
何より、長い無敵・爺ほどではないが下まで広がる判定・
多段ヒット・十分な威力を兼ね備えた奥義が非常に使いやすい。
シーグリットは多段かつ高いスタン値を持つ優秀なスキル。空中出しが強くサブの中では最強格。
あとエモいのでお姉ちゃんとは常に同じパレットに入れる。
イレイェンは離れた場所からほとんどの厄介な雑魚を処理できるのが便利。
この通常攻撃はボス戦ではまったく出番がないのだが
ガタイの大きいボスに対しては密着奥義の全弾当てが凄まじいダメージを叩き出す。
この三つも最大強化して全く損はない。


基本はこの6スキルのやりくり。
ただし、最終盤・特にラスボスには更なる工夫が必要になる。

最終盤、道中は首無し騎士が有用。
いわゆるパリィ系で成立すれば非常にダメージの高い三ヒット攻撃発動。強くそして爽快。
特に最終盤、肉塊の腕ビターン攻撃に対して非常に有用。
発動回数は12回。欠点として前方正面しか攻撃判定が無く
パリィ失敗してもカウントが減る。
同系統の実験体は全周攻撃で使いやすいが肝心の攻撃力が低い。

ラスボスで必ず入れておきたいのが槍マンのユリウス。
非常に長く使いやすい通常攻撃が特徴的だがこのスキルは奥義が真骨頂で、
画面端から端までの前方広範囲多段貫通ヒットという正にラスボス特効。
サブスキルで素早く奥義を溜め、丁寧に魚ごと射貫くと格段に楽になる。
ふわふわメテオも引き付けて端からジャンプ奥義発射すれば
無敵時間中にギリギリやり過ごせ
ボスにダメージを与えつつ大幅に事故率が減る。


近接・空中で多段ヒット・ある程度のスタン値と威力を鑑みて
僕のラスボス戦パレットは
表ユリウス・隻眼の王の盾・花魔女
裏シルヴァ・シーグリット・守り人の長
こんな感じ。
中でも花魔女は無類のヒット数で
スタン値と奥義ゲージがモリモリ溜まる対ラスボス戦の要。最大強化して問題ない。
隻眼の王の盾は見た目より判定が大きく最大強化すれば3ヒットする。
ただ、威力とスタン値は十分だがラスボスが上体を上げると届かなくなる。
守り人の長
上方に十分な攻撃判定とヒット数を持つが、実はもろもろ微妙な性能。
でもまあ守り人トリオでラスボスに挑むの尊いじゃない。



と言うわけでこのスキル構成からわかる通り
必須装備は奥義関係の二つとヒット数で体力回復する不死騎士証
後はほとんど空中で技を出す関係上古の龍の爪(約13%…ちなみに数値は俺調べなのでかなり適当)
スロット数はこれで+10なので
残り10枠はプレイスタイルとお好みになる。

ここに防御系各種を全詰みすると、雪花の腕輪(30%)・ひび割れ魔石(20%)・オルゴール(10%)
となりトータルで6割近い鬼のようなダメージ軽減率になるのでかなり安定はするが
ラスボスは体力がかなり多いのでちとだるい。
あと、これだけで9枠使用するのでめちゃ重い。

正直ラスボスの攻撃はさほど激しくはなく、魚ファイヤーもパリィ可能なので
執行人の手袋(無傷時20%)・穢者の指(10%)・スキル使用回数上昇二つという
攻撃特化の形も面白い。
ただまあこれ崩れると即パリーンするけど。

まあ、防御型からオルゴール抜いて手袋IN・おまけで穢れなき泉の静水入れた
連続二発食らったら回復するバランス型が僕にとっては丁度良い。



というわけでエンダーリリーズ堪能。
歯ごたえも増しておもろいので二周目オススメである。
ちなみに三周目は難易度の変更はない感じ。
正直言えばこのゲームの二周目は「敵も強くてニューゲーム」なので
「俺だけ強くてニューゲーム」モードもちょっと欲しかった。

そういや全スキルMAXまでやろうとか言ったけど
二周終了でなお届かない(猛きは300個・淀みは1900個ほど足りない)のは予想外。
程よく忘れたころに三周目やってコンプ狙いましょかね。
(ちなみに追憶ラスボス倒すと一回当たり淀み・猛き各25個ほどくれる)



メトロイドヴァニア系でも屈指の
全てが高水準で纏まっている作品。
探索もしたい、スキル構成に知恵を絞って戦闘も楽しみたい
初心者からこの手のゲームに目の肥えたじじいまで幅広くおススメ。
名作です。




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