剣師物語

○生まれて初めて描いた通常漫画。
それまでは4コマ漫画みたいなのぐらいしか描いたことなかった。表紙の彩色はアクリルガッシュ。

月5ページペース約3年間かけての製作。
今にして思えばなんでそんな珍妙なペースなんだと小首をかしげることしきり。
○裏表紙にある『月刊ワンパ』とは、当時、有志たちが集まって製作していた同人誌の名称。
月刊製作委員会とはその名の通り月イチでの同人誌製作発行を目的とした集団で、
創刊号から最終号まで約7年間活動、発刊数は実にVol.70まで達した。
…冷静に考えると結構凄まじいまでの情熱バカ集団である。

●この「剣師物語」、頭上からマグロが降り注ぐ職場で氷付けのカツオをハンマーで叩き割ったり
日給2万円の職場で清掃工場の漆黒と閉塞と灼熱のボイラー内部に延々閉じ込められたりして印刷代を捻出、
100部(その印刷所の最低注文部数が100部だったから)頼んだら50部くらいおまけで増量されてきた。
その150部をもって意気揚々とコミケに出展、大出血大サービス500円(実際大赤字)で販売したところ
正味2〜3冊し か売れなくて大量の在庫を抱え途方にくれた。
 何しろページ数が多いので重い。場所をとる。
○事ここにいたり浜辺で体育座りした俺のまわりにこの本敷き立てて火を放つ
静岡ダグラム 祭りの開催もやむなしと思われたが、近年になってようやく俺が生焼けになる程度
火力にまで在庫が落ち着いた。

●そんなわけでしょっぱなのこれが軽いトラウマになり、
これ以降の僕の同人誌はほとんどすべてオフセット印刷ではなくコピー本。

○作者的にはかなり思い入れが強く、いつかリメイクしたい作品。

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